■IR最新情報 / GungHo公式
■平成17年12月期 中間決算短信(PDF)
●ガンホーの売り上げのうち96.3%はラグナロクオンライン関連。決算で明らかに / Slash Games-050810
●ガンホー中間〜ラグナロク好調も、先行投資で減益 / ラジオNIKKEI-050810
●ガンホー、中間期は増収減益
/ 証券新報-050810
売上高は約23億1100万円(前年同期比より17.8%増)、営業利益は約2億円(31.9%減)、経常利益は2億4200万円(28.6%減)、純利益は1億900万円(78%減)、となっていました。
10/20に株式分割が行われることも書かれていますね。
ほか、気になる箇所を随時拾っていきます。
下記にもあるように、ガンホーは利用者数の増大を一番の目標に掲げています。
(抜粋)
2.経営方針
(4)目標とする経営指標
近年の急速なブロードバンド・ネットワーク環境の整備に伴いまして、当社が事業展開しているオンラインゲーム市場は急速に変化・拡大している最中であります。そのため、当社は、現段階では、市場の変化・拡大に柔軟かつ積極的に取り組むことが重要であると認識し、財務指標等を目標として掲げておりません。
現在のところ、当社の提供する各種サービスを利用するための「ガンホーID」数、当社の提供するオンラインゲーム(アトラクション)を利用するための「アトラクションID」数等を重視しております。
また、より多くの顧客にリーチするための「マルチタイトル化」、いまや常識だが悪く言えば使いまわしの「ワンソースマルチユース化」、今後の重要なポジションを占めるかもしれない「オリジナルオンラインゲームタイトルの開発」。このあたりが中長期的な会社の経営戦略として挙げられています。
会社の今後の課題として、RO依存体質からの脱却があります。
(抜粋・丸付き数字からの変更あり)
2.経営方針
(6)会社の対処すべき課題
<1>オンラインゲームタイトルのポートフォリオ設計
当社の主力商品であります「ラグナロクオンライン」関連事業の売上高が当社売上高に占める割合は、当中間会計期間で96.3%であり、当該コンテンツに依存しております。当該コンテンツへの依存度を下げるため、サービス提供を行うオンラインゲームタイトルを拡充し、最大限の効果を得られるような組合せ(ポートフォリオ)を設計することを目指しております。当社が商用サービスを行っている「ラグナロクオンライン」以外のオンラインゲームは、当中間会計期間末現在で5本となっております。さらに当事業年度下期以降も、新たなライセンス許諾を受けたオンラインゲーム及び当社オリジナルオンラインゲームのサービス提供を開始し、最適なポートフォリオの構築を図ってまいります。
ミックスメディア展開(dreamの採用や夏まつり等)によるアプローチでの顧客開拓も当たり前。
利用者の立場からは、下記にもっと力を入れて欲しいところでしょうか。
(抜粋・丸付き数字からの変更あり)
2.経営方針
(6)会社の対処すべき課題
<3>顧客満足度の向上
当社の主要な顧客層は一般消費者であり、多様な顧客ニーズを的確に捉えたサービスを提供する必要があります。また、当社の主力事業がインターネット上のオンラインゲームサービスであることから、顧客はインターネットにおける膨大な情報に頻繁にアクセスしており、事実の有無に係わらず風評の影響が大きくなる傾向にあります。そのため、当社はより多くの顧客の声を収集し、その声をサービスに反映することや個人情報保護への積極的な取組みを行うこと等で顧客満足度向上を図るとともに、風評に左右されない顧客との確固たる信頼関係構築を目指してまいります。
今後はゲームを提供する立場になることから、海外展開も視野に入れます。
ガンホーにはソフトバンクBBの資本が多く入っていて、ソフトバンクBBの子会社としてオンラインゲーム事業を展開していますが、親会社の影響はほとんど受けていないと見て良いでしょう。実際、そのような傾向も特に無さそうです。
(抜粋・丸付き数字からの変更あり)
2.経営方針
(8)関連当事者(親会社等)との関係に関する基本方針
<4>親会社等からの独立性の確保について
当社の事業展開にあたっては、親会社等の指示や承認に基づいてこれを行うのではなく、過半数を占める専任取締役を中心とする経営陣の判断のもと、独自に意思決定をして実行しております。また、当社の営業取引のほとんどは一般消費者との取引となっており、親会社等への依存度は低くなっております。これらの理由から、現時点においても、事業運営上当社の親会社等からの独立性は十分に確保されていると判断しております。
業績見通しとしては、ECOやYogurtingなどのタイトルを導入して収益基盤を確立し、今事業年度の売上高は約13億7800万円増の56億2400万円を見込んでいます。ただし、無料サービスや事業拡大などへの先行投資があるため、経常利益・当期利益ともに減少の見込み。
そして最も興味のありそうな「事業等のリスク」です。
基本的には、予定通りに事が運ばなければ・・・という可能性ですね。
(抜粋・丸付き数字からの変更あり)
3.経営成績及び財政状態
(4)事業等のリスク
<2>当社の事業に関するリスクについて
a.ラグナロクオンラインへの依存について
イ.売上高の依存
(略)当社の売上高実績に占める「ラグナロクオンライン」関連の売上高実績は、次のとおりであり、第7期事業年度99.9%、第8期事業年度99.0%、当中間会計期間96.3%と、本コンテンツに依存しております。
ロ.Gravity Corp.との契約
(略)当社とGravity Corp.の契約は有期契約であり、契約の解約及び契約が更新されず契約期間が満了した場合には、「ラグナロクオンライン」の配信ができなくなり、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を与えます。
ハ.会員数維持
(略)本報告書提出日現在、同時接続者数は10万人を突破し、累計登録ID数は100万を超えております。この登録ID数は、日本国内のオンラインゲームの中では、最大級の会員数となっております。しかしながら、今後も順調に会員が増加していく保証はなく、当社の予定どおり会員数が伸びなかった場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
b.開発資金の負担について
(略)当社は、ライセンサーからコンテンツを取得する際に、ライセンス使用許諾権の対価を、ライセンス取得時に一括して支払うことが多くあります。また、一般に自社でオリジナルタイトルを開発する際には、完成までに2〜5年と製品化まで長期に亘る場合も多くあり、多額の先行投資が必要となります。このようにコンテンツを保有するためには、いずれの方法でも多額の初期投資費用が発生するため、タイトルが商用サービスを開始し投資回収を終えるまで長期間に亘り、先行投資負担に耐えうる運転資金が必要となります。
c.新規事業投資損失について
(略)当社は今後も、新規のオンラインゲームコンテンツを確保するため、開発元に対して支払う開発一時金等の先行投資が発生する場合があります。また、新規事業準備のための先行投資が発生する場合があります。
d.開発元に対する依存について
イ.ゲームライセンス契約について
(略)ライセンサー側が、これらの契約の全部もしくは一部の更新を拒絶した場合または契約内容の変更等を求めてきた場合には、当社が現在使用しているコンテンツ等の使用許諾が継続されない等、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
ロ.納期管理について
(略)開発自体はライセンサーの状況に依存せざるを得ず、予定どおりタイトル開発が進まないこともあります。こうした場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
f.オリジナルタイトル・オンラインゲームポータルの開発について
(略)新規オリジナルタイトルやオンラインゲームポータルサイトの開発が予定どおり進まなかった場合、または完成し、サービス提供を開始したものの予定どおり会員を獲得できなかった場合等には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
<3>当社の事業環境に関するリスクについて
a.オンラインゲーム市場について
(略)ゲーム市場に対する規制等が新たに制定された場合や、オンラインゲーム市場の成長が当社の予測を下回った場合等においては、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
c.風評被害を受ける可能性について
(略)当社の会員はインターネットにおける情報に頻繁にアクセスしております。そのため、事実の有無にかかわらず風評の影響が大きくなりやすくなっております。この風評により売上高が大きく変動する可能性があります。
<5>当社の事業体制について
c.人材の確保について
(略)当社では、継続的に優秀な人材の確保のために努力を続けており、今後も継続していく方針でありますが、今後適切な人材確保及び人材配置に失敗した場合、または人材が流出した場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。